2016年03月26日

咲良がさくとき(番外編1)徳島編

咲良と別れ、岡山から瀬戸大橋を渡って徳島に帰る。

鹿児島のお土産は「かるかん」。

家族に対する罪の意識から岡山でも「きびだんご」を買ってきた。

子供たちが喜ぶだろう。



咲良からのLINE。

「幸せな思い出をありがとう。もう、貴方には甘えないから。前を向いて歩いていきます。貴方も幸せに。」

返事は返さない。



咲良に会えたのは偶然であり、まさに奇跡。

咲良に会えて良かったのか?

それとも会えない方が良かったのか?

咲良が悪いんじゃない。

むしろ、悪いのは、俺だ。

結果として、彼女の弱さにつけこんだだけ。

彼女を幸せにすることなんて出来やしないのに。

運命のいたずらにしては、幸せも罪の意識も大きすぎる。



徳島に近づくにつれて、膨らんでいく罪悪感。

もう二度と咲良には会わない。

そして、二度と連絡も取らない。

愛しているのは妻だけだし、幸せにしてやれるのも妻だけだ。

そう覚悟を決めて、徳島駅に降り立った。



もう日付が変わろうとしている深夜。

家の鍵を開ける。

リビングに明かりがついている。

妻が起きている。

妻「出張お疲れさま。大変だったね。」

俺「ただいま。これ、お土産。」

コートを脱いで、着替える。

俺「なんかあった?子供たちは変わりなし?」

妻「大丈夫、いつも通りだよ。お風呂は入る?」

俺「うん、入るよ。」



風呂から上がり、妻をハグする。

俺「愛してるよ。」

妻「どうしたの?なんか悪いことでもしてきたの?」

俺「するわけないだろ。」

妻「たった一度の過ちだって、私は絶対に許さないんだから。」

俺「わかってる。俺を信じろ。」

妻「もう二度と会わないって覚悟決めたって、それで終わりに出来るなんて大間違い。」

俺「ああ、わかってるよ。」

妻「悪いことしたら、子供達に二度と会えなくなるんだから、忘れないでね。」



俺はこれから一生、重い十字架を背負っていかなければならないんだな。

(完)







kou_blue97 at 00:00│Comments(0)TrackBack(0) 后箆∈椒轡蝓璽困發痢 | 供淵廛薀ぅ戞璽箸里海函

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kou_blue97

〇札幌生まれ札幌育ち。現在は東京在住(←徳島←千葉…)。転勤族のサラリーマン。ミスチル世代の団塊ジュニア。
〇好きなモノ
 アメフト観戦、ミスチル鑑賞、blog執筆、子供とおでかけ、宮脇咲良を応援、転勤で知らない土地を満喫、現実と妄想の狭間で微笑ましく生きる、小さな幸せのかけらを積み重ねる。

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